建築士事務所-計画工房 辿のつぶやきと家づくりサポート

雲取山始末記

雨の山行
今年の総会は秩父の大滝村で行われました。そこは三峰山よりさらに山奥。三峰山といえば東京都の最高峰、雲取山に至る奥秩父ルートの出発点です。となれば昔から山好きの小生としてはそのまま帰ってくるわけにもいきません。物事にはついでというしきたりがあるってもんです。
総会は梅雨のさなかでしたから雨が降るのは当たり前。そんな時期に山に入るのは非常識。奥秩父といっても山は山です。ついでという状況がなければいくら昔の見栄が残っている小生としても登らなかったでしょう。三峰神社に着いた頃にはザンザ降りでしたし、車で上がってくる参拝客で込み合ってもいましたので、早々に参拝を済ませ、焦り気味に登山道にとりついた時には次に来る事態に思いが及ぶべくもありませんでした。

雨が降ってるのに水がない?
山好きの方はご存知ですが、水は現地調達が基本です。おいしい湧き水を飲むのも山の楽しみ。その日は2時間ほど歩けば水場に着くはずでした。実はその時、水を持っていなかった言い訳ですが…。結果はめったに登山者のいないあんな時節のあんな天気。休憩小屋は閉ざされ、水場はどこだか分からないという状況だったのです。昼飯時なのに水筒の中には一滴の水もありません。結局雨水を集めるしかなかったのですが、コップ一杯の水を集めるのに20分も掛ける羽目になりました。前日の夜更かし、長いブランク、足場の悪さもたたって歩も進まず、しょっぱなからほとんど遭難状態です。

確か20年ほど前、このルートを歩いた時はかなり遅い時間に入り、夕暮れを楽しみながらヒョイヒョイと雲取小屋について「こんな遅い時間に歩いて何事だ。熊だって出るんだぞ」と山番さんに怒られました。とても同じルートとは思えません。結局予定の雲取小屋まで辿り着けず、白岩の素泊まり小屋に疲れ切って沈殿することになりました。まったく日頃の不摂生の反省しきりです。
それでも山はやはり私の味方でした。親切な白岩小屋の山番さんと二人きり、薄暗いコタツで差し向かいになった頃には見事な夕焼けとゴジュウカラとヤマネが歓迎してくれたのです。翌朝はさらに光と鳥のさえずりでいっぱい。音叉のようなフクロウの声も印象的でした。

子鹿の画像バンビとの遭遇
可愛いでしょう?正真正銘!野生の子鹿です。山番さんと別れを惜しんだ後の白岩山の頂で朝一のコーヒータイムを取ろうとザックをあさっていたら突然2mほどのところで「トン」と鳥のさえずり以外の音がしたんです。顔を上げたらこいつが居ました。人気のない山中にいる私を珍しがってくれたようです。               餌になるものを探しながら非常食を食べ尽くしていたお陰で気が付きました。こんな時、餌をやってはいけなかったのです。人の餌を覚えた野生にろくな事はありません。野生は野生のままが良いんですね。現に餌をねだる様子もなく、私が近づけば離れ、無視すると寄ってきます。危険がないと知ると兄弟らしい2頭も姿を現しました。コーヒーを飲み終わる頃には体に似合わない小さな鳴き声を出し、話しかけられてるようでした。これがホントのハナシカなんちゃって。オフの山はやっぱり良いもんです

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